〜中学受験生ためのページ〜
新6年生になると、たいがいのお子さんが一度はスランプにおちいります。
「今まで順調だったのに、6年生になったとたん急に‥」そんなご相談をよく受けます。
原因は環境の変化。中学受験では小学6年生になると環境がガラリと変わります。
塾の先生や家庭教師の顔つきが変わり、春期講習からの入塾や転塾でライバルが増え、
カリキュラムやテストは受験に向け質も量もハードになります。
急に増えたカリキュラムをこなすのに悪戦苦闘する中、更に弱点を見つけ出し
補強する時間を取るのは至難の業。
6年生になる前に土台を作る事は、今後1年間の受験勉強を大きく左右する大事なポイントの一つです。
この春小6のお子さんがいらっしゃるお母さん、準備は万全ですか?
特別な事をする訳ではありません。学力面で言えば基礎の再確認だけで十分です。
「日頃出来ない事をやる」のがポイントです。
以下4つのポイント
6年生になる前に弱点補強をやっておくと後々非常に楽です。弱点分析には模試が一番。
中学受験三大模試(日能研・四谷大塚・首都圏模試センター)のうち、
日能研では6年生のスタート前に公開模試があります。一度受けてみてはいかがでしょうか?
日能研:実力判定テスト 3月6日(日)
テストの結果は気にせず、科目間のアンバランスの修正や苦手な単元の補強に努めましょう。
受験はあくまで総合力の勝負です。
また「本を読む」「分からない単語を辞書で引く」など、丁寧な学習習慣を身に付ける
良い機会でもあります。私が指導する場合、学力面と学習習慣面で1つずつ目標を作り、
それぞれ6年生になるまでに達成してもらうようにしています。
その他の日能研の模試や、三大模試情報は下記の通りです。
志望校選定テスト: 5月 8日(日)
志望校選定テスト: 6月12日(日)
第1回合格判定テスト: 8月28日(日)
第2回合格判定テスト:10月 2日(日)
第3回合格判定テスト:11月 6日(日)
第4回合格判定テスト:12月 4日(日)
第5回合格判定テスト:12月23日(祝)
【特徴】
・受験生のほとんどが、日能研。
・特有の問題が多いとも聞きます。
首都圏模試センター:小学6年対象統一合判
【日程】
第1回 / 2011年 4月17日(日)
第2回 / 2011年 7月 3日(日)
第3回 / 2011年 9月11日(日)
第4回 / 2011年10月10日(祝)
第5回 / 2011年11月 3日(祝)
第6回 / 2011年12月 4日(日)
【特徴】
・受験者が非常に多い。
・中堅校以下の情報や、女子校などの合格率について、信頼性がある。
・全体的に偏差値が5ポイント程度高めに出る。
※「日能研」や「四谷大塚」の模試結果で、偏差値50程度で合格できる学校が
首都圏模試センターでは55ぐらいまで上がるので、結果は殆んど変わりません。
四谷大塚:合不合判定テスト
【日程】
第1回 / 2011年 9月25日(日)頃、(日程未確定)
第2回 / 2011年10月23日(日)頃、(日程未確定)
第3回 / 2011年11月20日(日)頃、(日程未確定)
第4回 / 2011年12月11日(日)頃、(日程未確定)
【特徴】
・信頼性が高く、首都圏でトップ校を狙うのであれば、受験は必須とも言われています。
・他の模試と比べ、母集団である受験生のレベルが高いので、必然的に偏差値が低めに出
ます。
・4回のテストで、全ての範囲をチェックできるので、弱点の把握にはうってつけ。
合不合判定テストを受けるならば、4回全部を受験した方が効果的です。
勉強の質をチェック
拘束時間イコール勉強時間ではありません。
中には机に向かっているものの、何もせずにボーッ としているだけというケースもあります。
つまり、何をどれだけ理解したか(覚えたか)が重要なわけです。塾の授業でも、自宅学習でも
どれだけ進んでいるかでなく、どれだけ身についているかを必ずチェックする必要があります。
ただし、ここで注意しておきたいことは、親はお子さんに対して監視の目で見ないこと。
子供は親に管理されていると感じた瞬間に勉強の意欲を失ってしまうことがあるからです。
通っている塾の先生や家庭教師などに相談して、積極的にチェックして貰うと良いでしょう。
もう一つは集中力。勉強慣れしていないお子さんは、机に座っても気が散ってしまい
勉強を始めるまでに時間がかかります。解決策は今のうちに勉強に慣れさせるしかありません。
私の場合、指導の際「1時間半で、つるかめ算をマスター!」と必ずテーマと時間を設定します。
そして30分ずつ時間を区切り、「公式の理解」「基本問題」「応用問題」と進めていくわけです。
時間を決めて集中して勉強する癖がつき、一つの単元を集中して学習するため苦手意識の克服にも繋がる勉強法です。
普段運動しない人がいきなり走ったら辛いでしょう?勉強も同じなんです。
充実した1年を過ごすために、今準備する事が重要です。早ければ早いほど身につけるのは楽ですよ。
講師の質、塾との相性を再確認
塾や家庭教師などお子さんを取り巻く学習環境はさまざまです。
この機会に、今の学習環境が本当にお子さんに適しているか考えてみるのも良い機会だと思います。
例えば講師との相性、クラスの雰囲気など、勉強以外で神経を使わせるような環境であれば、
転塾も含め、すぐに講師や塾長へ相談する事をオススメします。
この他、簡単なチェックポイントを記載致しますので、参考にしてみて下さい。
志望校の難易度 難関校を志望するご家庭の多くは、カリキュラムや教材の充実や、模試・入試情報など、 システム面で優れた実績のある大手塾を選びがちです。 しかしこれらの塾のメリットをしっかり活かせるのは、授業について行ける一部の生徒だけです。 背伸びして通うと精神的に辛くなるばかりか、授業についていくのが精一杯で、 どの単元も穴だらけになりかねません。 |
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通塾時間 休日以外は学校の後になるので、通塾に時間がかかると本人だけでなくお母さんや、 時にはお父さんにも負担になります。女の子の場合、帰りが遅くなれば当然迎えも必要です。 今の塾に通い続けなければならない理由が特に無いならば、転塾や家庭教師など 検討してみるのも良いと思います。 |
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講師との相性 どんなに評判のいい講師でも、個人によって相性があります。学校でも好きな先生の科目は得意になるのと同じで、小学生なら講師や家庭教師が気に入れば驚くほど伸びます。 (当然、その逆もあります。) 塾の中には何かと理由とつけて担当教師と会わせてくれないところもあるようですが、 そのような塾はどんなに本人が気に入っていてもお勧めできません。 お忙しいとは思いますが、実際に指導を受ける先生には、出来るだけ会ってお子さんとの相性、指導方針を伺うようにし、どの程度本人の状況を理解しているかをチェックしてみて下さい。 |
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親子のコミュニケーショション
子供の顔を見るたびに「勉強しなさい!」と言っていませんか?
多感な年頃の子供にとってこの言葉は大きく響きます。
3年前に行ったアンケートでは、9割の生徒は「自分ではやっているつもり」という結果が出ています。
子供は「やっているつもり」なのですからお母さんの一言は逆効果になりかねません。
やる気を無くさずコミュニケーションを深める方法、それは「共感」だと思います。
例えば自分の失敗談。自分が立派だった話より、上手く行かなかった話の方が共感できるはずです。
「何があったの?」「どうしたいの?」という感じで接し、お母さんが話すよりも聞くことを心がけること。
非難や説教でなく、「私は・・・・したなぁ」と人生の先輩としてのアドバイスをすること。
受験生の場合「気持ちよく過ごせる環境」を作る事は重要です。
言いたいことは塾の先生や家庭教師から言ってもらうのも良いでしょう。